また、最近は不燃ゴミのなかの空き缶、空きびん、ペットボトル、可燃ゴミのなかの新聞・雑誌、段ボール紙等の資源ゴミを分けて、可燃ゴミ・不燃ゴミ・粗大ゴミ・資源ゴミの四種分別、さらに焼却や埋立処理に問題がある乾電池や壁光灯、カセットコンロのガスボンベなどを分けた五種分別、焼却が不適切なプラスチック系のゴミを抜き出した六種分別によって収集している市町沖縄県那覇市の資源ゴミ収集車村等も増えてきている。 なお、資源ゴミは新聞・雑誌・段ボール紙などの古紙類、使い古した洋服や下着等の古布類、空き缶等の金属類、空きびん等のガラス類の四種類に分けて収集している市町村が多いが、一九九五(平成七)年六月に「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」 が制定されてからは、資源ゴミをスチール缶、アルミ缶、色別ガラスぴん(白色、茶色、緑色)、新聞・雑誌、段ボール紙に分けて収集する市町村が多くなってきた。
市町村がこれらの可燃ゴミや不燃ゴミ、資源ゴミを収集するにあたって、ゴミをどのような袋に入れて出すかが市町村と住民の聞でしばしば問題になる。 日本では昭和田0年代からゴミ袋が利用されはじめたが、昔は住民が市販されているゴミ袋のなかから適当なものを選んで使っていた。
その後の昭和五0年代の終わりごろから指定したゴミ袋を使う市町村が増えてきた。 市町村が指定するゴミ袋は、数年前まではゴミを出す市民のプライパシ1を保護する観点から、ゴミの内容が詳しく見えないように黒や青色に着色された袋が広く使われてきたが、最近ではゴミの分別を確実にする必要から透明な指定袋が使用されるようになってきた。
ゴミの収集袋には紙製の袋と、ビニール袋と呼ばれるが正しくはポリエチレン製の袋の二種類がある。 紙製のゴミ袋はゴミと一緒に燃やしゃすいが耐水性に問題があるので水に強いポリエチレン製の袋が多く使われている。
指定ゴミ袋に入っている可燃ゴミ(萩市)日本のゴミとゴミ処理なお、ポリエチレン製のゴミ袋も、高密度フィルム(HDPE)、低密度フィルム(LDPE)、炭酸カルシウム入りフィルム、酸化鉄入りフィルム等の材質による違いがある。 このうち、炭酸カルシウム入りの袋は、焼却炉内のゴミの燃焼温度が高くなると炉体の耐火煉瓦に影響があるので、焼却温度を抑制するために炭酸カルシウムを四O%程度含んだ袋であって、東京都をはじめ各都市で使われるようになったが、ダイオキシン問題が出てからは逆に燃焼温度を高く保持することが必要になって、この袋を使用する市町村が減ってきたといわれている。
ゴミの収集方法等も、市町村によって差異がある。 福岡市は年々増大するゴミの排出量に苦慮し、市民にゴミの減量と分別を徹底して実施してもらうために、一九九七(平成九)年一一一月一日から新しいゴミ出しル−ルに変更した。
新しいル1ルでは、可燃ゴミ(生ゴミ、プラスチック類、ゴム類、皮革類、紙おむつ、タバコの吸殻、紙くず、布くずおよび木くず)は乳白色半透明の指定袋に入れて、週に二回決められた曜日の夜に指定された場所に出すことになったが、出すゴミの量を原則として一世帯につき一回一袋と定めている。 なお、不燃ゴミ(ガラス類、陶磁器くず、スプレー缶、空き缶、空きびん、燃え殻など)は無色透明の指定袋に入れて、月に一回決められた曜日の夜、家の前などの決められた場所に出すことになっており、出す量も可燃ゴミと同様に、原則として一回に一袋である。

また、電気器具や家具、エレクト−ンやゴルフ用具などの組大ゴミの処理は有料制になり、市民は前もって市の粗大ゴミ受付センターに電話して、持ち出す日と持ち出す場所、手数料の額を確認して、排出者の名前を記入した粗大ゴミ処理券を貼って指定された場所に出すことになっている。 ゴミの焼却前項で述べたように、日本の各市町村で発生するゴミの始末は、昔から主として焼却と直接埋立処分によって処理されてきたが、埋立処分場の確保が困難になってきたことと、埋立処分場の環境保全が重要な課題になってきたこともあって、現在では焼却処理が主流になってきた。
前述の厚生省資料によれば一九九四(平成六)年度には全国の市町村が収集したゴミの総量に対する焼却率は七五・五%になっており、この焼却率は国際的にみてもほかの国に類のない高い率であって日本のゴミ処理の特徴ともいえる。 元来、ゴミを燃やすというのは厨芥(生ゴミ)や紙、木、布などの可燃ゴミを、酸素の供給下に高温で燃焼させ、燃えかすを灰として取り出すことである。
日本に昔からあったゴミの焼却炉は、下側にある空気取込み口の上に太い棒状の鉄でつくられた格子(スト−カ1)を置き、周囲を耐火煉瓦で囲い、頂部に煙突を付けたものであった。 この焼却炉は、日中の時間帯にだけ、固定されたスト−カ−の上にゴミを放り込んで燃やす、いわゆるパッチ式の固定炉である。
全国的にゴミの排出量が急増してきた一九六0年代(昭和三五i四四年)ごろから、全国の都市では二四時間連続してゴミを焼却する必要が生じて、従来のパッチ式固定炉から、スト1カ−を移動してゴミを揖持、乾燥させながら連続して燃焼させる機械炉が開発されてきた。 このような機械炉には一日を通じてゴミを燃やせる連続燃焼式機械炉、二ハ時間程度連続してゴミを燃やす準連続燃焼式機械炉、八時間稼働のパッチ式機械炉がある。
厚生省の資料によれば一九九五(平成七)年三月末現在で、日本には一八八七か所のゴミ焼却施設が稼働または建設中であって、これらの施設の焼却能力を合計すると、一日当たり一八万六一一七tになる。 なお、これらの施設の内訳は連続燃焼式機械炉が四四Oか所、準連続燃焼式機械炉が三六五か所で、パッチ式日本のゴミとゴミ処理機械炉が八四四か所、パッチ式固定炉が二三八か所である。
大都市に多い連続燃焼式の機械炉は、その都市のゴミの排出量に応じて種々の規模で建設される。 焼却炉一基が一日に焼却できるゴミの量(焼却能力)は、一九九五(平成七)年に完成した東京都千歳清掃工場の六OOtや、名古屋市新南陽清掃工場の五OOtのような特に大型の焼却炉もあるが、全国的にみると処理能力が一五01三OOt規模のものを必要な基数設置する場合が多い。
これらの焼却炉の焼却方式はスト−カ−方式のものが多いが、最近、流動床方式の焼却炉を採用する市町村が増えてきた。 この焼却炉は縦型の円筒状をした炉のなかに流動媒体として粒径一阻程度の砂を入れ、空気を吹き込んで砂を流動させながらゴミを投入して燃焼させる方式である。
ゴミが炉のなかを流動しながら乾燥し、燃焼していくので焼却効率が高く、焼却灰の生成量が少ないとされているが、焼却規模はスト−カ1方式に比べて比較的小さく、一基一日当たり五01一OOt程度の焼却炉が多い。 一九九七(平成九)年三月に、鹿児島県の奄美大島にある名瀬市郊外の山間部に完成した寸名瀬クリーンセンター」は、名瀬市、笠利町、龍郷町、大和村、住用村の一市二町二村の衛生管理組合が設立したゴミ処理施設である。

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